「学びの継続」のための『学生支援緊急給付金』の創設
背景・課題
新型コロナウイルス感染症拡大による影響で、世帯収入の激減、アルバイト収入の激減・中止等学生生活にも経済的な影響が顕著となってきています。
これら経済的困難な学生等に対しては、本年4月に開始した高等教育の修学支援新制度及び貸与型奨学金の家計急変対応や大学等に対する授業料納付の延期、各大学独自減免措置への支援等の対応をとってきているところです。
一方で、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、更なる状況の悪化に伴い、特に家庭から自立した学生等において、大学等を中退せざるを得ないような事態も想定され、これに対する対応を早急に検討する必要あります。
そこで、将来の経済社会基盤を確保する観点から「学びの継続」のために必要な「学生支援緊急給付金」が創設されました。
事業の概要
○事業のポイント
・特に家庭から自立した学生等において、新型コロナウイルス感染症の影響により
アルバイトの減・解雇等突然の収入減による「学びの継続」の危機を抱える状況
を踏まえ、より早く現金が手元に届くスピード重視の制度設計
・上記学生等を取り巻く経済環境の激変への対策とともに新型コロナウイルス感
染症の長期化も見据えた「学びの継続」のためのこれまでの支援策との連携
対象学生
国公私立大学(大学院含む)・短大・高専・専門学校
※留学生を含む(日本語教育機関を含む)
家庭から自立してアルバイト収入により学費等を賄っている学生等で、今回の
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で当該アルバイト収入が大幅減少等
することにより、大学等での修学の継続が困難になっているもの
対象者
約43万人
給付額
住民税非課税世帯の学生20万円
上記以外の学生10万円
所要額
約531億円
支援対象となる学生の要件
本事業は、家庭から自立してアルバイト等により学費を賄っていることや、新型コロナウイルス感染症拡大の影響でその収入が大幅に減少していることなどの要件を設定していますが、最終的には、大学側が学生の自己申告状況等に基づき総合的に判断を行うこととしています。
1.以下の①~⑥を満たす者
(1)家庭から自立してアルバイト収入で学費を賄っていること
① 家庭から多額の仕送りを受けていない
② 原則として自宅外で生活をしている(自宅生も可)
③ 生活費・学費に占めるアルバイト収入の割合が高い
④ 家庭の収入減少等により、家庭からの追加的給付が期待できない
(2)新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、その収入が大幅に減少していること
⑤ アルバイト収入が大幅に減少していること(▲50%以上)
(3)既存の支援制度と連携を図り、長期的な視点からも「学びの継続」の確保を図っていること
⑥ 原則として既存制度について以下のいずれかの条件を満たすこと
イ)修学支援新制度の区分Ⅰ(住民税非課税世帯)の受給者
(今後申請予定の者を含む。以下同じ)
ロ)修学支援新制度の区分Ⅱ・Ⅲ(住民税非課税世帯に準ずる世帯)の
受給者であって、無利子奨学金を限度額(月額5~6万円)まで
利用している者(今後利用予定の者を含む。以下同じ)
ハ)世帯所得が新制度の対象外であって、
無利子奨学金を限度額まで利用している者
二)要件を満たさないため新制度又は無利子奨学金を利用できないが、
民間等を含め申請可能な支援制度を利用している者
※留学生については⑥に代わり、日本学生支援機構の学習奨励費制度の要件等を踏まえることとする
イ)学業成績が優秀な者であること(前年度の成績評価係数が2.30以上)
ロ)出席率が8割以上であること
ハ)仕送りが平均月額90,000円以下であること
(入学料・授業料等は含まない。)
二)在日している扶養者の年収が500万円未満であること
2.1.を考慮した上で、経済的理由により大学等での修学の継続が困難であると大学等が必要性を認める者
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