『BCPに対する企業の意識調査』
帝国データバンクは5月、2万7,930社を対象に調査を行った結果BCPの策定意向を持つ企業の割合は低下していることが分かった。
BCPの策定状況の調査では「策定している」企業は18.4%で前回調査から0.7ポイント増え6年連続で増加したものの、「現在策定中」は7.5%、「策定を検討している」は22.7%と前年比でそれぞれ0.1ポイント、1.9ポイント減少した。BCP策定の意向がある企業は合計48.6%で前年比1.3ポイント減にとどまり新型コロナウィルスの感染が拡大した2020年をピークに、2021年から3年連続で5割に満たなかった。
企業規模別のBCP策定率は大企業で35.5%(1.8ポイント増)、中小企業で15.3%(0.6ポイント増)。大企業では2016年から8ポイント上昇したものの、中小企業では3ポイントの上昇にとどまった。
~情報セキュリティに対する意識の差~
BCPについて「策定意向あり」とする企業に対して、どのようなリスクによって事業の継続が困難になると想定しているか尋ねたところ、自然災害が大企業81.4%、中小企業69.3%と共に最も高くなった。大企業で次に高かったのは情報セキュリティ上のリスク49.1%に対して、中小企業では設備の故障42.5%や感染症38.5%と企業規模による意識の差が感じられた。
情報セキュリティのみならずBCPの策定はすべての企業に求められているが、とりわけサイバー攻撃や不正アクセスに対しては意識の低い企業が狙われることは明白である。
セキュリティ対策やサイバー保険が必要なのは大企業だけなのか?
考えてもらいたい。